藤井春乃は、二十年仕えた御所を追われた夜、かつての約束と失われた絆に引き裂かれる。即位した直子との距離が痛みとなり、春乃は新たな屋敷で再出発を決意するが、過去の想いは消えない。忠義と裏切り、愛憎の狭間で揺れる女たちの運命が、今動き出す。