港区と下町の境界で、罵倒と涙を分け合う私たち / 第7話: 魔性の女? 乙女な中身と三角関係
港区と下町の境界で、罵倒と涙を分け合う私たち

港区と下町の境界で、罵倒と涙を分け合う私たち

著者: 金子 奈々


第7話: 魔性の女? 乙女な中身と三角関係

みんな素直にアドバイスを受け入れた。第三話では演技に力を入れた。内容は少し複雑だが、真摯で感情豊か。琴音は私に深い想いを寄せ、珀様はプログラマーに積極的に迫り、三流男性タレントは珀様に気がある様子。複雑な人間関係は一枚の思考マップが必要なほど。みんなで芝生でピクニックしながら、それぞれ思いを巡らせていた。

琴音は私のそばに寄ってきて小声で話した。

「珀お兄さん、なずなのこと本当に好きなの?」

私は普段自分大好きだけど、珀様の名誉のために否定した。

「そんなに好きじゃないよ。」

琴音は満足して、私の悪口を延々と語った。琴音のカップルである三流男性タレントも珀様のそばに寄って小声で話した。珀様の顔色が青ざめた。瞳孔が震え、毒舌が今にも飛び出しそう。私はどうしたのかと尋ねた。彼は今日初めての「ピー音」を発した。

「今夜一緒にあのレストランに行かないかって誘われた。俺、そんなにゲイっぽいか?」

私は心から言った。

「中身の乙女オーラが漏れてるのかもね。」

彼は嫌そうな顔をした。

「お前、気持ち悪い。」

私「ピー音。」

「なぜ俺を誘う? お前、俺の知らないサプライズがどれだけあるんだ?」

私は考えた。この三流男性タレントは前作で私の相手役で、今後もカップル売りする予定だ。私は「教えてあげなよ、今後はあなたのスキャンダル相手になるから。」と返した。珀様「教えてあげなよ、さっき毒舌したばかりだけど。」私「……」

三流男性タレントを見た。彼は隅で暗くなっていた。珀様は私と話し終えると、今度はプログラマーを勧誘した。

「うちの会社に転職する気はない?」

二人は周囲を気にせず話し込んだ。北条は口を開きかけたが、会話に入れなかった。彼女も隅で塞ぎ込んでいた。この話が放送されると、コメントは大盛り上がり。

【今なら信じる。この六人、なずな以外は誰も恋愛経験がないっぽい。】【こういうごちゃごちゃした関係、大好き。もっとやってほしい。】【進展がないわけじゃない。三角関係はできてる。】【なずなは何してるの? 三股?】【タイトルを『魔性の女の物語』に変えたら?】

笑いながら、少し泣きそうになった。

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